2011/07/30

#186  ロンドンオリンピック(2012)に向けて (2)

五輪テーマソングの力

NHKの北京オリンピック(2008)テーマソングを覚えていますでしょうか?
もし、即答できた方がいらっしゃったら、かなりの“オリンピック通”です! 

  一番きれいな色ってなんだろう?
  一番ひかってるものってなんだろう? 

当時、どれだけ多くの人がこの歌詞から始まるMr. Childrenの「GIFT」を耳にしたことでしょうか……おそらく、練習中や試合前などに、この歌を聴くオリンピック日本代表選手も多かったと思います。

この歌に影響されたせいか、同大会において、メダル獲得後の日本選手のコメントに、「金メダルは獲れなかったが、このメダルの色は私にとって金色です。」というものが目立ちました。1番にはなれなかったが、ベストを尽くした結果が銀メダルや銅メダルであったので、自分にとっては納得のいく結果であり、喜んでそれを受け入れたいということだったのでしょう。

晴れやかな表情でそうコメントする選手たちを見ていると、オリンピックに向けて、やるべきことは全て妥協せずにやり尽くした壮絶な準備プロセスがあったことが感じ取れます。

一方、悲願のオリンピック金メダルを獲得した女子ソフトボール日本チームのエース上野選手は、「金メダルを獲りたい気持ちは、私が一番強かった。」とコメントしていました。これは、オリンピックに向けての練習時のみならず、大会中も「絶対金メダルを獲ってやる」という強い気持ちをモチベーションにして連戦連投していたということなのでしょう。もしもアメリカとの決勝戦に負けていた場合、上野選手からは「私にとっては金色です。」とのコメントは絶対聞かれなかったでしょう。まさに、上野選手にとっての一番きれいな色は、金色だったのです。

五輪選手を鼓舞しつつも、平常心を保たせてあげられる、とても素晴らしい歌だったと言えるのではないでしょうか。

ロンドンでも、このようなメッセージ性の強い影響力のある五輪テーマソングを期待しています!

※「TSUテニス部年報(№4)“‘08リーグ戦を前にして思うこと”」を修正・転載

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