2011/02/24

#45 解説:カナダのスポーツ政策(9)

 (9) カナダ連邦政府のスポーツ担当部局について~その3~

カナダでは、1961年の「フィットネス・アマチュアスポーツ法」制定とともに「保健福祉省(National Health and Welfare Canada)」内に、フィットネス・アマチュアスポーツプログラム(特に、連邦-州間費用分担協定)を担当する部署として「フィットネス・アマチュアスポーツ部(Fitness and Amateur Sport Directorate)」が設置されました。その後、フィットネス・アマチュアスポーツ部は、1973年の「局(Branch)」への昇格、1976年の「フィットネス・アマチュアスポーツ担当国務大臣」の設置、1993年の中央省庁再編等を経ながら、今日の「民族遺産省」内の「スポーツカナダ」に至っています。※写真の建物の16F
Sport Canada, Canadian Heritage (ケベック州ガティノー)
十数年前、日本のスポーツ関係のある雑誌の中で、カナダのスポーツ担当部局が「保健福祉省」(※日本の「旧厚生省」のようなもの)から「労働省」に移った……という記述を見つけました。カナダでは、そんなこともあるのかぁ……程度の認識で済ませていましたしたが、2007年にカナダの国立図書館・公文書館で資料収集している時に、何げなく手に取った本にその答え(理由)が書いてあったのです。

1980年から1982年にかけて、カナダのスポーツ担当部局が「保健福祉省」から「労働省」、そして「カナダ担当国務長官(Secretary of State of Canada)」の所管へと移り、最終的に「保健福祉省」のもとに戻った理由が分かったのです。 (つづく)

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